メッセージ
16年間、NHKのアナウンサーとして、社会のさまざまな課題と向き合ってきました。
メディアには、国民の命を守る、健全な民主主義の発展に貢献するという大切な使命があると思って働いてきました。
一人ひとりの思いや苦しみ、「聞いてほしい」という声に耳を傾け、それを世に伝える。
すべての放送が大きなうねりにはならなくても、小さな波が社会に広がっていく。
実際に取材と発信を通して、その重要性を感じていました。
しかしその一方で、伝えるだけでは解決できない、制度の壁や「声なき声」に何度も直面し、メディアの立場ではどうしようもできないこともあるのだと感じたことも事実です。
幾度となく伝えてきた児童虐待のニュース。いじめの問題。
取材した自殺防止センターや、発達障害のある子どもの髪を切る美容師さんの取り組み。
いじめ防止対策推進法の施行から10年以上経ちますが、いじめの件数は増加し続けています。
子どもの自殺も、去年は過去最多となりました。
11年前に取材したその美容師さんは、「まだまだ変えなくてはいけない」と今も懸命に取り組みを続けています。自殺防止センターの代表も、安定した相談体制を確立しようと、新たな取り組みを今も続けています。
「伝える」だけではなく、「変える」ことに関わりたい。
もっとみんなが苦しくない社会にしたい。
それが、私が政治を志す原点です。
子どもたちが、明るく楽しい未来を描けない社会であっていいはずがありません。
私たち大人には、すべての子どもたちが安心して暮らせる社会を築く責務があります。
誰もが「当たり前の暮らし」をできる社会を作っていかなくてはなりません。
そのためには、現役世代が未来に希望を抱き、いきいきと働ける社会にしなければなりません。
実質賃金は、1990年代後半をピークに下がり続けています。
働いても働いても、さまざまな税金や社会保険料を引かれ、手取りが増えない。
懸命に働く現役世代が報われる社会にするために、「対決よりも解決」を大切に、消費税の減税や社会保険料の軽減、ガソリン税の廃止などの提案を行っていきます。
いま、現役世代の一員として感じるのは、私たち大人に余裕がほとんどない…ということです。
仕事を取るから不妊治療を諦めざるをえない、育児があるから仕事をセーブする、
介護があるから仕事を辞めざるをえない。
そんな選択肢のほとんどない「今」を変えたい、現役世代の選択肢を少しでも増やしたい、と思っています。
一つしか選択肢のない社会でなく、働くことも、妊活も、育児も、介護も、無理なく両立できる社会にするために。
自分も現役世代の一員として、いまを真面目に生きるみなさんの切実な声に耳を傾け、政策に反映していくことを誓います。